『ミステリマガシン』ベスト3・1998年

 『北米探偵小説論』注釈 映画を探して06

『ミステリマガシン』の毎年三月号に載るアンケート。1998年度。今は集計式なので、真面目に書いているけれど、この頃は映画本のことばかり。



① 『フリッカー、あるいは映画の魔』セオドア・ローザック 文藝春秋
② 『サム・ペキンパー』ガーナー・シモンズ 河出書房新社
③ 『アメリカン・ニューシネマの神話』遠山純生監修 ネコ・パブリッシング

デイヴィッド・J・スカル著『モンスター・ショー――怪奇映画の文化史』(国書刊行会)を並べたかったが、まだ読みきれていないので、番外としてもらう。

映画そのものばかりでなく、映画についての本もお寒くなっている。などと言っていられない。たとえ少なくても、映画へのロマンスをかきたててくれる本に出会えれば、よしとしようではないか。


昨年は何か、「フリッカー、フリッカー」といたるところで宣伝班をつとめてしまったかもしれない。年末のベスト・ワンにも、これ一つで間に合わせてしまった。我ながら芸のない仕儀でおそれいる。

③は、地味すぎる本のつくりで損をしているが、内容の濃さに感心した。写真など多くとりこんで立派な本にしたほうがバランスも良かったと惜しまれる。ニューシネマの時代が何であったのか、あらためて考えさせられた。






2020-07-21 07:10 

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