『ミステリマガシン』ベスト3・1997年

『北米探偵小説論』注釈 映画を探して05
『ミステリマガシン』の毎年三月号に載るアンケート。1997年度。今は集計式なので、真面目に書いているけれど、この頃は映画本のことばかり。
① 『メイキング・オブ・ブレードランナー』ポール・M・サモン ソニーマガジンズ
② 『イギリス人の犯罪』ジャン・ルノワール 青土社

③ 『脳髄震撼』サミュエル・フラー 筑摩書房 


①はブレランの超オタク本だ。読んでいるとシアワセな気分になる。まず「本編は二年かそこらで完成したが、メイキング本を書くのにその数倍する歳月を要した」と著者が毒づいているのに感心した。この言い草は立派。おかげでまたヴィデオを観てしまったが、ディレクターズ・カットは気にくわない。

 まったく別の話だが『ワイルドバンチ』のDVDソフトが発売されて、これに撮影時のメイキング・フィルムが三十分ブン入っている。本編と合わせて三時間になる。ホールデンもオーツもジョンソンもライアンもみんな去ってしまったのだ。これだけでもDVDディスクを買ってみる価値があるかと頭に血がのぼってしまった一九九七年だった。

②ルノワールの小説はやはりルノワールの映画みたいだ、などとくだらない感傷にひたりながら読んでしまった。

③上に同じ。ただし固有名詞はフラー。











いやはや、こんなことをしていてはいけない。もっと勤勉にならなければ。

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